古典的手製法 ハンドソーンウェルテッド

最高峰の手製法、ハンドソーンウェルテッド。お靴に造詣の深い方でしたら、生涯で一度は誂えらたい製法でしょうか。産業革命以前 数百年前から引き継がれてきたこの製法は私共のブランドでは「SIDE GORE BOOTS」と「AMESBURY」に用いております。

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SIDE GORE

手製だからこそ吊りこむことのできる踵の流麗なくびれ。丹念な手作りの底面は耐久性に優れ、足なじみも良いと言われています。ソールのウエストラインの細く滑らかな曲線形成を可能とし、より色気のある繊細且つストイックなフォルムを表現できます。底面のステッチは蓋をされ(最下の写真)、水の染み込みを防ぎ、細部に渡るまで美を感じられます。コバへは熱せられたコテを用い、より頑丈で見た目はスマートに。底の交換は幾度と可能なため、長く添い遂げるお靴と言えます。高度で成熟した技術があってこその製法です。

断面図
  1. upper (表革) 美しく艶やかなヨーロピアンカーフを使用。
  2. lining (裏革) 足触りの良いしなやかなレザーを用います。
  3. welt (ウェルト) 1. 2.の甲周り・9.の中底と7. の本底を結合する役割を担います。
  4. outsole seam (だし縫い) 手縫いによる細かなステッチ。このステッチを外すと7. の本底を永久的に張り替えられます。
  5. hidden channel (どぶ伏せ) 靴底からステッチが見えず底面までも美しい。底面の摩耗や、内側への水の染み込みも防止します。
  6. welt seam (すくい縫い) 縫いに用いる麻糸は9本どりを撚って、ごま油と松脂を煮込み、糸を強化なものへしごきます。(4. のだし縫いへは6本どり。)
  7. outsole (本底) 幾度と張替が可能。
  8. cork filling (中もののコルク) 足型にフィットし、クッション性もある。踵部分にはその下に鉄のシャンクが入ります。
  9. insole (中底) 中底は足型に馴染みやすいしなやかな天然革を用います。
5. hidden channel

※HAND SEWN WELTEDでは採寸も行なっております。(現在ご予約いただけますのはSIDE GORE BOOTSです。) ご希望の方は、CONTACTよりご予約ください。