mule GUJI – 構造刷新 – New sole construction
mule 「GUJI」は2019年の発表以来、時代の移ろいに寄り添いながらも、自らの芯を大切にし、少しずつ姿を変えてまいりました。
昨年、極めた技と美意識を湛えた職人さんと出会え、知性と品行ある色香という新たな気配が加わりました。これまでの佇まいを継承しながら、靴の輪郭と静けさにも、深い美が宿ります。
先月より構造を刷新し、マッケイ製法とセメント製法を組み合わせた二重構造のソールによるGUJIをお届けしております。

アッパー(甲革)と中底、一枚目のソールをマッケイ製法でしっかりと縫い合わせています。その上に、地面と接する二枚目のアウトソールをセメント製法で接着しています。
これまでと同様の厚みを保ちながら、一層をセメント製法にすることで、返りが良くなり、より心地よい足取りをお楽しみいただけます。
底面へは、縫い目が外に現れず、流麗なフィドルバック形状を用いています。足裏へまで、美しいラインと緊張感が浮かび上がります。長く履き続け、ソールの修理が必要になった際は、接着されたアウトソールのみを剥がして貼り替えられるため、甲革への負担を抑えつつ、通常のオールソール交換に比べ、コストと納期の面でもご負担が軽減されます。
従来のマッケイ製法では、ソール交換のたびにマッケイの縫い糸を切る必要があり、修理は3回程度と言われていますが、この新構造により、アッパーや中底に大きなダメージがない限り、繰り返し修理しながら末長くご愛用いただけます。
証はつま先へ施された三本の釘。
卓越した技と美意識が結実したGUJIを、ご堪能いただけると幸いです。
ソールへのゴム半張り、ヴィンテージスチール仕様も承っております。ヴィンテージスチール仕様の場合は三本の釘は付きませんのでご了承ください。
ご希望の際はお気軽にお問い合わせください。

